美しい星空をゆっくり見に行きたい

今よりもずっと視力が良くて、今よりもずっと悩み事が多かった当時の私は、夜一人でぼんやり空を眺めることが多い女の子でした。
近くに街灯も全くありませんでしたし、隣の家まで100メートル以上も離れているような静かで暗い村でしたから、夜は星の輝きや月の温かさが余すところなく感じられました。


特に星空は本当に素晴らしく、空気まで澄んでいるようなそんな気さえしてきたものです。
そう言えば、流れ星を見ることだってそれほど珍しくは無かったような気がします。
真っ暗な中、庭にブルーシートを広げてごろり。
星空を見ているだけで、心が癒され空を飛べるような気持ちにさせてくれました。

嫌なことだって、あっという間に全部忘れていました。
今は、ゆっくり夜空を見ることも無ければ、そんなに星が美しく見えることもありません。
お隣さんまでの距離も短く、街灯もたくさんあります。
第一、私の視力も年齢と共に下がってしまったので、昔のようにはいかないのです。

でも、何だか最近またあの頃の星空が見たいなと思ってきました。
人工的な物に、あまり心がときめかない私。
それよりも、自然が織り成す美しさに心が魅かれてしまいます。

あの子供の頃に見ていた降ってくるような星空を、もう一度見たい。
それは、また子供時代に戻ってみたいという気持ちからかもしれません。
幼馴染も皆、人の親になって忙しい日々を送っていますが、またあの頃に戻ってくだらない話しをしてみたい。
でもそれはもう叶わないことです。

今度は、子供を連れて行ってみたいと思います。
一緒にごろんと横になって、ゆっくりと星を眺めましょう。

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